御坊市島でボードゲームカフェ「ゆめみ茶屋」のオーナーを務める山本琴美さんらが、「謎解き×お化け屋敷」イベントを企画。クラウドファンディングで資金も集まり、8月13日からイベントがスタートする。

 先日、イベントについて話を伺ったが、かなり本格的な内容になっている。山本さん自身、東京で研修を受けてきたほか、イベントのためにチームを組んでいるメンバーには有名なテーマパークでアクターとして働くプロや、また何度も謎解きゲームを開催した経験を持つ人も含まれている。

 お化け屋敷といえば、暗い通路を歩いて進むイメージだが、今回のイベントはそれとは異なる。参加者は、舞台となる古民家で謎解きゲームのプレーヤーとして案内人のスタッフとともにゲームを進める。謎解きを進めていくうちに、お化けの要素も次第に出てくるのだという。古民家は実際に築40年以上の家のため、雰囲気は十分。チラシやポスター、クラウドファンディングのページなど、すべて高いクオリティで仕上げられており、イベントにも期待がかかる。

 山本さんらがイベントを始めようと思ったきっかけは、夏休みなどで田舎に帰ってくる若者に楽しめる場所を提供したいという思いからだ。2020年に公表された日本財団の若者向け意向調査によると、都市部に住みたいという若者の理由について「娯楽が多い」が2番目に多かった。若者定住に向けて行政はさまざまな政策を進めているが、娯楽については難しい面もあり、民間の力が必要となる。山本さんらの頭の中には、今後、どのように発展していくかのイメージもできている。斬新な発想力で地域を盛り上げてくれる取り組みに期待したい。(城)