御坊市野口、とびやま花しょうぶ園が開園。黄色や紫の花が見ごろを迎え、見る人の心を和ませている。5日には花しょうぶまつりが催され、ボランティアグループのえがおの会や北吉田蕎麦づくりの会が協力し、ポンポン菓子の無料配布やそばの販売などが行われた▼「しょうぶ園を通じ、コミュニティの場を作りたい」と、地元有志が休校田だった土地を2年間かけて整備。園内には珍しいしょうぶもあり、毎年きれいな花を咲かせている。もちろん、その裏では管理が必要で、花が終わる7月から9月にかけて植え替え。その後も草引きなどを行い、年間を通じてボランティアで世話を行っている▼ボランティアは社会になくてはならない存在。企業は住民が必要なサービスであっても採算が見込めなければ事業を展開しないし、行政に頼る場合も財源を確保しなければならないために財政面の負担が大きくなってしまうこともある。こうした問題を解消する手段として活躍しているのがボランティア。日高地方でも活動は活発で、育児、観光、災害など幅広い分野で数多くの団体や個人が住民の生活の向上や地域の活性化に向けて社会貢献を行っている▼ボランティア活動を継続するには、人としての強さ、相手に対する強い思いやりの心、行動力を兼ね備えていなければ難しい。しかし、少しだけボランティア活動に参加する「ちょボラ」でも大勢が参加することで大きな力になり得る。ボランティアの機会があれば気負わずに一歩を踏み出し、助け合いの精神に触れることも大切だ。社会が奉仕活動に支えられていることが実感できることだろう。(雄)