収穫したスイカを積み込む岡本さん

 全国有数の産地として知られる印南町や御坊市で、特産の小玉スイカ「ひとりじめ」の出荷がスタートしており、栽培農家では忙しく収穫作業が行われている。


 印南町では、今月3日から収穫、出荷を開始。ハウス、露地合わせて60㌃で栽培しているスイカ作り歴35年の岡本庄三さん(66)=印南町山口=も、ハウスで実ったスイカの収穫作業に汗を流していた。交配時期の気温などに気を配り、丹精込めて育てており、「昼夜の寒暖差でしっかり糖度も上がっておいしいスイカができました。ぜひ食べてみてください」と笑顔で話していた。

 JA紀州によると、小玉スイカ「ひとりじめ」は、独り占めしたくなるおいしさが名前の由来。産地基準糖度は11度以上と甘く、ジューシーなシャリ感や皮の薄さが特長で高い人気を誇っている。

 日高地方では約180軒の生産者がおよそ50㌶で栽培している。5月中はハウス栽培品で、6月に入ると露地栽培品も加わり、6月20日ごろをピークに、7月中旬まで収穫が続く。昨年の出荷実績は約1400㌧で、今年は1800㌧を目標にしている。

 関西はじめ名古屋、東京などに出荷され、地元では印南町のフレッシュマートやみなべ町のほんまもんふるさと産地直売所などで販売されている。