御坊市の野口キャンプ場が京阪神などのキャンパーから人気だ。2021年度1年間の利用者数は9206人で、前年度比で283人(3%)増加。コロナ禍で3カ月余り休業したにもかかわらず、売上額は過去最高の1176万5000円を記録した。1区間の広さ、交通アクセスの良さなどが魅力で、コロナ禍でも密を避けられるアウトドアブームも追い風となっている。

 野口キャンプ場は1997年に開設。17年度から21年度までの過去5年間の利用者の推移をみると、4月から10月まで7カ月間の営業だった17年度は2259人。18年度は年間営業とし、5604人に増えた。19年度は過去最高の1万60人を記録。コロナの影響で休業期間があった20年度は8923人。21年度もコロナでゴールデンウイーク期間など3カ月余りにわたって休業となったが、過去2番目の多さとなる9206人となった。月別では10月の1880人が最多。

 利用者増加の要因は、市が18年度から取り組んでいるプロモーション事業の効果がある。ユーチューバーを通じてキャンプ場の魅力を発信するなどPRに力を入れてきたほか、1区画の広さ、交通のアクセスの良さ、フラットな芝生が整っていることから「キャンピングカーの聖地」としてアピール。愛犬を遊ばせることができる「プライベート ドッグラン」も設置した。利用者からは「交通の便がいい。市街地のすぐ近くで、入浴や買い物などに困らない。日高川のきれいな自然も楽しめ、のんびりと過ごせる」などという声が聞かれ、リピーターも多いのも利用者増につながっている。