CCCマーケティング株式会社(本社東京)は、7000万人を超えるT会員の購買データをもとに、20~69歳の男女が2021年1月1日~同年12月31日の1年間に購買した「ビール類」の購買商品ランキングを発表。1位はアサヒビール「スーパードライ」、2位はサントリー「金麦」、3位はアサヒビール「スタイルフリー」と続いた。
 スーパードライはビールの代名詞ともいえ、愛飲している方も多いだろう。ただランキングで注目したいのは20位に入ったキリンビールのクラフトビール「スプリングバレー 豊潤〈496〉」だ。「クラフトビール」の定義は曖昧だが一般的に「小規模な醸造所で造られるビール」と言われている。需要が高まっており、2021年1~9月の日本のクラフトビールの販売量は、前年同期に比べて約200%と大きく伸びており、そのブームをけん引しているのがキリンビールの「豊潤」という。コロナ禍でお家時間が増え、自宅で「プチぜいたく」を楽しむ人が多く、味わって飲める高品質なビールを求める傾向になっているという。
 そんなクラフトビールだが、日高地方でも初のクラフトビールが誕生しようとしている。和高専と和歌山市内の醸造所が協働で、道成寺の入相桜の酵母を使用したビール作りに取り組んでいる。醸造は順調に進んでおり、今月末にも発売予定となっている。
 クラフトビールでの地域おこしは注目度が高く、全国各地で行われている。地域の特産果実を使用するなどして、地域の特色を表現しているところもある。今回のクラフトビールが完成し、新たな名産の一つになるとともに、さらに地域の産物や特性を生かした新たなビール作りに続いていくことに期待したい。(城)