一層の飛躍を誓う小林投手(美浜町の実家で)

 美浜町出身のプロ野球選手、広島東洋カープの小林樹斗投手(18)=松洋中―智弁和歌山OB=が25日、実家で取材に応じ、来シーズンへの意気込みを語った。ルーキーイヤーの今季、4月にウエスタン・リーグデビューを果たし、11月のシーズン最終戦で有言実行のプロ初登板。2年目へ「開幕から1軍にいられるように頑張りたい」とさらなる飛躍を誓った。

 2020年ドラフト4位の右腕。今季は強化指定選手として体力をつけながら、ウエスタン・リーグでは4月3日のデビュー以降8試合に登板し、0勝2敗ながら、30回を投げて21奪三振、防御率3・30の成績を収めた。

 入団会見で「1年目から1試合でも多く1軍のマウンドに立って必ず勝ちにつなげられる投球がしたい」と意欲をみせていた期待の新人。11月1日のシーズン最終戦(対ヤクルト、神宮)で先発マウンドを任されると、4回途中で6失点(自責点4)を喫して降板したが、最速152㌔の直球を軸に多彩な変化球を操り、今季セ・リーグMVPの4番・村上宗隆からの2打席連続をはじめ、過去に2度のトリプルスリーを達成した3番・山田哲人を含め6三振を奪った。

 ルーキーイヤーを振り返り、「初のプロ生活で分からないことだらけでした。来季は自分のペースでできるようにしたい。体づくりに取り組みながら、実戦感覚もなくさずやってこられた。この一年は必ず次に生きてくると思う」と充実感いっぱい。1軍マウンドについては「やっぱり違う雰囲気。結果を出せずに悔しい。(完全投球の)1、2回は真っ直ぐで空振り、ファウルが奪えましたが、甘い球は一発。2巡目からランナーを出し、ふがいない投球をしてしまった」と話し、「緊張したけど落ち着いて投げられ、いい経験になった。山田選手や村上選手からの三振は自信になりましたが、やっぱり課題の方が大きい。次につながる、つなげないといけないですね」と前を向いた。

 来季に向けて「開幕1軍。1年間を通して上でいられるよう頑張りたい。レベルの高い選手相手にいい部分もありましたが、もっと制球を磨いていかないといけない。自分の持ち味を生かし、圧倒的なものにできるよう練習していきたい」と抱負。今後、年明けには広島へ戻り、合同自主トレ、2月からのキャンプに臨む。