写真=大規模改修が完成した天性寺本堂

 御坊市薗、松原通りにある浄土真宗寺院、南誓山天性寺(津本芳生住職)の本堂改修落成慶讃法要が6日午後1時から行われる。1934年(昭和9)に建立されて以来、初めての大規模改修が無事完成したことを音楽法要等で祝う。

 大規模改修は、2019年5月に着工。昨年11月に完成した。落慶法要は新型コロナのため、この日に延期となっていた。

 以前の本堂は窓の多い開放的なつくりで、昔は地域住民の交流などの場ともなっていた。今回は一部の窓を減らして耐震補強を施し、屋根を葺き替えた。工事は田辺市の㈱中村工務店が施工。表具の修復も行い、水害の被害を受けていたふすま絵を美しく再現し、古くから伝わっている「二河白道(にがびゃくどう)」の教えを描いた絵もこの機会に軸装から額装に変えた。 当日は、1部は記念法要「宗祖讃迎法要(音楽法要)」、本山からの達書伝達式のあと津本住職があいさつし、施工の中村工務店に感謝状を授与する。続いて和歌山市雑賀崎、極楽寺の伊井智雄住職が記念法話。2部で、箏曲研究会の菊明会が奉祝演奏を行う。

 同寺では地域の文化活動に本堂を使ってもらいたいとしており、第1弾として8日から14日まで坊守(住職の妻)で洋画白玄会会員の千絵さんが個展を開く。時間は午前10時から午後5時まで(最終日は4時まで)。

 津本住職は「大規模改修が無事に完成し、落慶法要を迎えられることは何よりもありがたく、門徒の皆様のご理解、ご協力あってのことと感謝しております。これを機に本堂を地域の文化的な活動などに使っていただき、子や孫、さらにその先の世代にまでご法義が伝わっていけばと思います」と話している。