写真=太鼓演奏を保存(吹井地区)

 地域の祭りを後世に伝えようと、由良町教育委員会は9日、各地域に伝わる笛や太鼓の祭り囃子の録音を開始した。

 少子化や指導者の減少で全国的に祭りの存続が危ぶまれる中、メロディを保存して伝統文化を継承することが目的。対象は衣奈祭と由良祭に参加する獅子舞、打ち囃子、踊りなど。

 吹井地区では老人憩いの家で行われ、衣奈祭に登場する唐船(とぶね)の太鼓演奏を録音した。地元の祭礼実行委員会(坂口隆紀会長)のメンバーら5人が訪れ、祭り前に太鼓指導を行っている須﨑耕一さん(75)が「寄せ太鼓」と「道中太鼓」をたたいた。坂口会長は「衣奈祭の唐船には唄もあったが、今はうたわれていない。将来的には祭りで唄も披露できればと考えています。伝統文化を将来に伝えることは大切」と話していた。

 この日は三尾川地区、神谷地区、南地区でも録音。今月23日までには計7地区で実施し、来年度にCDに収録する。