東京五輪2020が閉会したが、興奮冷めやらない。後半戦も女子バスケット初の銀メダルや、メダルこそ逃したが、陸上女子1500㍍の田中希実選手、女子マラソンの一山麻緒選手、男子マラソンの大迫傑選手の入賞となる力走と、個人的にテレビにかじりついた。コロナで息苦しさを感じていたが、精いっぱい力を出すアスリートの姿に気分は晴れ晴れ。日本にも心地よい風を吹かせてくれたように思う。あらためて東京五輪の開催、運営に当たったスタッフやボランティアに敬意を表したい。裏方としてそれぞれの役割を担ってくれた人がいるからこその成功だろう。パラリンピックも熱狂となることを期待している。

 五輪期間中の7月末、新型コロナワクチンの1回目接種を受けた。印南町民の筆者は町からの案内が届き、会場の体育センターへ。入り口前では職員が誘導してくれ、検温、消毒、受付では予診票の確認、保健師らの問診と流れが非常にスムーズで、医師による注射、接種後の次回の案内、15分間の健康観察と気持ちよく受けることができた。健康観察の待合スペースでは、町制30周年イベントで町内の祭りが集合したときのビデオが流れ、時間を持て余すことのないよう工夫されていたのも印象的だった。

 顔見知りの職員にご苦労様ですと声をかけると、「有事と同じ事態やから」と全職員で対応に当たっているといわれていた。町民のために働くのが仕事なので当たり前といえばそれまでだが、それぞれの役割を明確にし、少しでもスムーズに接種できるようにとの気持ちが伝わってきた。五輪までといはいわずとも、いい気分にさせてもらった。(片)