2年と少し取材を担当した美浜町から離れることになった。

 日高新報に入社し、初めて担当した行政。分からないことだらけで、頼りなかった筆者に、役場や地域の皆さんはとても温かく、おかげでいつも楽しく取材させてもらった。ありがとうございました。

 自分がちゃんと理解しないと読む人に分かりやすく伝える記事が書けないので、取材を通して町内の取り組みなどをたくさん知ることができた。少しずつ蓄積した知識と経験で「新しいことが始まる」「前回とはここが違うな」など、目の前の出来事だけでなく、一歩引いた視点からも見られるようになり、少しだけ記者らしくなったかなと思えた矢先の担当交代。正直に言えばもう少し、美浜町で勉強したかった。でも、その一方で日ごろから「自分が住んでいる町より、美浜町のことの方がよく知ってるな」と思っていた。

 この2年間美浜町の役場に通って知ったのは、役場の職員さんは、住民のために陰になり日向になり日々働いているということ。そして、住民参加の会議では、「自分たちのまちをよくしたい」と真剣に考える人、ボランティアに力を注ぐ人に会い、地域に出れば「美浜を盛り上げたい」と意欲的に活動する素敵な人たちと出会って美浜が好きになった。

 筆者は日高川町民で、今回新しく日高川町を担当する。生まれ育った家にUターンしたのはもちろん地元に愛着があるからだが、実際にどんな取り組みや行事があるまちなのかなどほとんど何も知らない。これからしっかり取材して記事を書き、自分の住む町のことを伝えることで、日高川町の素敵な所をたくさん見つけたいと思う。どんな人たちに出会えるか、とても楽しみだ。(陽)