県議会6月定例会は8日開会し、仁坂吉伸知事が行政報告で新型コロナウイルス対策について「気を緩めることなく、『県民の命と暮らしを守る』という強い決意を持って、総力戦で取り組む」と決意を示した。

 県内でもコロナ第4波や変異株の出現で感染者が増加し、県民に不要不急の外出自粛や和歌山市内の飲食店の時間短縮営業を要請したことを振り返り、「大変なご負担をかけたが、皆さまのご協力で状況が改善してきた。しかし、まだまだ油断できない」と強調。「感染予防の切り札のワクチン接種は全国で最も速いスピードで進んでおり、さらなる加速化のため国にワクチン供給を要望していたところ、希望通りの配分をいただいた。一日も早く全県民の接種が完了できるよう取り組んでいく」と述べた。

 打撃を受けた事業者の救済には「実態を調査し、困っている業種に対してはさらなる救済策を講じたい。事業再構築やデジタル化などコロナ後を見据えた取り組み支援や雇用対策も進め、地域経済をしっかり支えたい」とした。

 事業実施の優先権者候補が決まった統合型リゾート(IR)や県内高速道路整備の進捗(しんちょく)状況、太平洋岸自転車道のナショナルサイクルルート指定なども報告。一般会計補正予算(追加額・117億2558万9000円)などの議案も説明した。