由良町で収穫される海藻アカモクのよさを子どもたちに知ってもらおうと3日、由良、日高、美浜の3町の小中学校給食に初めて登場した。食品として商品化している紀州日高漁業協同組合が15㌔を提供し、みそ汁の具材として使用された。地元由良町の子どもたちも「ネバネバがとてもおいしい」と笑顔がこぼれた。

 由良町の戸津井と小引で水揚げされ、地元のあかもく会(中村和孝会長)が加工し、漁協が「紀州あかもく」として販売している。食物繊維のフコイダンなどの成分が多く含まれ、免疫力アップ、整腸作用、美肌などの効果が期待できるスーパーフード。近畿大学の共同開発では、美容効果を生かした美容液「AKKYURA」も開発され、今年2月から販売されている。

 今回の給食での使用は、昨年11月に日高振興局で開かれた日高地方生活研究グループ連絡協議会と紀州日高漁協女性部のおさかなママさんとの意見交換会で、メンバーから「健康にいいアカモクを学校給食に使ってもらえないか」という声が上がったのがきっかけ。その後、関係者が3町に給食を提供する海南市のジョイフルランチ㈱に働きかけ実現した。この日は由良町で約380食、日高町で約800食、美浜町で約480食に提供された。

 由良小学校1年生の久馬千奈ちゃんは、「いままでも食べたことがあるけど、もちもちした感じでとってもおいしい」と笑顔。すぐにアカモクの入ったみそ汁をおかわりする子もみられ、人気となっていた。

 あかもく会の中村会長(72)は「健康食品のアカモクを地元から食べてもらいたい。子どもたちが給食で食べたことを家に帰って家族に話してもらえれば」と話している。