写真=「地域のために」と石倉さん

 全国商工会青年部連合会の第24代会長に15日、日高川町鐘巻の道成寺参道、レストラン・お土産物店「あんちん」の石倉大裕(としひろ)専務取締役(41)が就任する。任期は2年。14日の通常総会で承認された。県内からの会長就任は初めて。「『結(MUSUBI)』をスローガンに、地域のために頑張りたい」と意気込んでいる。

 同連合会は、全国1700超の商工会を統括する全国商工会連合会の内部組織で45歳以下の青年(男女)で構成。商工会連合会の事業を積極的に推進するとともに、経営者の資質を向上させ、併せて地域の振興・発展に貢献する事業を進めている。

 石倉さんはあんちんの2代目で、日高高校、神戸学院大学を卒業後、京都の料亭「たん熊」で日本料理を修行。日高川町商工会青年部部長、県商工会青年部連合会会長、近畿府県商工会青年部連絡協議会副会長、全国商工会青年部連合会理事を経て、新しい会長に就任した。商工会での活動だけでなく、今年3月には県内12事業者による地域特産品を使ったスイーツ「boxes」の販売を企画・実施。県内若手経営者のリーダーとして幅広い人脈を生かし、さまざまな地域活性化にも取り組んでいる。

 就任に際して「私たち商工会青年部に課せられている使命は地域の発展と中・小規模事業者を中心とした商工業者としての商いの継続・発展。それに寄与するため必要なのは『結』で、地域コミュニティとの『結』、商工会青年部という組織に存在するさまざまな業種業態を商っている部員との『結』をあらためて見つめ直し、むすび、むすばれ、ともに発展を成し遂げるべく、『結』をキーワードに地域の課題、商人が抱える問題をひも解き、今後ますますの発展・向上を目指していきたい」と抱負。「地域で必要とされる商工会青年部を目指し、今できることをともに考え、また、部員相互のコミュニティを形成、さらに強固に、アフターコロナをともに迎える者として事業を行っていきたい」と力を込め、「47都道府県4万6000人の部員とのつながりを結び、地域の課題解決に向けて取り組んでいく。全国の会長として各地の困りごとや成功事例といった情報を収集、地域に生かし、発展につなげるとともに、人口減少が進む20年、30年先を見据え、地域のために何ができるか、みんなで考えたい」と話している。