写真=コロナ対応で会見する仁坂知事

 仁坂吉伸知事は21日、新型コロナの感染が県内で急増していることを受け、全県民に対して同日から5月9日までの期間、不要不急の外出自粛を呼びかけた。

 大阪府など感染拡大地域からの持ち込みやカラオケなどが原因で感染者が増加。感染力が強い変異株による感染者も増えており、家庭に持ち込むと家族全員が感染する危険性があるという。

 感染が拡大している和歌山市、海南市など紀北地方の9市町に対しては、今月14日から25日まで不要不急の外出自粛を要請していたが、ゴールデンウィーク明けとなる5月9日まで延長。さらに全県民に対しても同日まで不要不急の外出自粛を要請した。ほか、感染防止が徹底されていないイベント、大規模集客施設・小売店でのバーゲン等の延期や自粛も求めた。

 仁坂知事は会見で「他府県では自宅療養や自宅待機の感染者もいるが、和歌山県は感染者全員が入院している。これは全国で島根県との2県だけ。病床の状況については他府県とは異なるが、今後も感染者全員が入院できるよう追求していきたいので、県民の皆さんへのお願いを引き上げた」と説明。現状については「最悪の状況。全体的にステージ3以上の感覚を持っている」と述べた。

 大阪府が20日に緊急事態宣言の発出を要請したことに対しては、「和歌山よりも状況がひどい。当然のことだと思う。和歌山県は今現在では緊急事態宣言を要請する状況ではないが、今後の感染状況しだいではどうなるか分からない」と危機感を示した。