写真=「いい人に恵まれました」と受章を喜ぶ谷さん

 警察官や消防士など著しく危険性の高い業務に精励した人を対象とする危険業務従事者叙勲(29日発令)の受章者が発表され、県関係は34人が受章する。日高地方からは警察功労で元県警部の谷周一氏(73)=みなべ町埴田=が瑞宝単光章を受章。警察官として35年にわたり、昼夜を問わない業務で治安維持や県民の安全に大きく貢献した。表彰や拝謁は、新型コロナの感染状況を踏まえ検討中。

 1973年4月に警察官を拝命し、2008年3月に定年退職するまで35年にわたり、地域の安全安心に尽力した。

 警察学校を卒業後、73年9月に串本署を振り出しに、田辺署、湯浅署、岩出署、県警航空隊などさまざまな部署を経験。うち20年を交通関係に従事した。田辺署での勤務が通算9年半と長く、御坊署でも95年から8年間、交通係長として務めた。交通取り締まりや安全教育、事故捜査部門のベテランで、悲惨な事故現場を目の当たりにするたびに「事故の恐ろしさを知ってもらい、1件でも減らしたい」との思いを持ち続けて業務にあたった。

 35年を振り返ると、さまざまなことがあった。龍神西駐在所勤務時代、まだ建設中だった高野龍神スカイラインの工事現場で乗用車が約100㍍転落する事故が発生。幸い運転手は助かったことは昨日のことのように覚えている。御坊署では交通安全教育を精力的に行ったほか、盛大な御坊祭の警備に緊張感を持って当たったのが印象に残っている。岩出署刑事課時代は暴力団の取り締まりや賭博事件の検挙で功労表彰を受けたこともある。退職してからは警友会田辺支部のメンバーとして現役警察官を後方から支えている。

 受章に「一人では何もできない。上司や同僚、地域住民の皆さんの協力があったから務めることができた。本当にいい人たちに恵まれました」と話している。