写真=那智勝浦町の熊野古道大門坂(県公式観光サイトより)

 世界的旅行ガイドブック「ロンリープラネット」の読者投票によるサスティナビリティー(持続可能性)の部門で、和歌山県が世界第1位に選ばれた。

 最も旬な旅行先を紹介する「Best in Travel2021」ではサスティナビリティー、コミュニティー、ダイバーシティの3部門があり、それぞれ編集者や記者による10カ所と、読者投票による1カ所が選ばれる。

 サスティナビリティーは観光客が地域に与える環境、経済、社会文化的な影響を軽減するために考案された保全の考え方。和歌山県は長旅を癒やす天然の温泉、ゆったりとした時間が流れる森に包まれた巡礼路、昔懐かしい感じがする山のハイキング道などがあり、「癒やしの地」として古くから自然環境の保全などが行われてきたことで読者から人気を集めた。

 2017年に和歌山を訪れたフォトジャーナリストのジェームズ・ガブリエル・マーティンさんは、「和歌山ではサスティナブルそのものと言える世界を体験できます。大自然の美しさは至上のもの」と称賛している。

 仁坂吉伸知事は2日の会見で、「大変な名誉。たくさんの読者が和歌山を見てくださることになる。こんな時にコロナというのは本当に残念だが、このサスティナブルを大事にしていきたい」と話した。