新型コロナウイルスのワクチン接種に向け、日高地方の自治体でも準備が進められている。2月下旬から始まるといわれている医療従事者らへの先行接種は国が対象者等を調整するが、市町村は3月中旬に接種に必要なクーポン券を高齢者に送付し、早ければ同月下旬ごろから接種が始まる見通し。ワクチンは米国製薬大手ファイザー社製を使用することが濃厚だが、いまのところ具体的な接種方法については決まっていない。

 厚生労働省がまとめた自治体向け説明資料の計画などによると、国内ではまず2月下旬から、病院の感染症病棟に勤務する医師ら最前線の医療従事者向けの先行接種(約1万人)が開始される。重症化リスクの高い65歳以上の高齢者に対しては3月中旬にクーポン券(接種券)などが郵送され、64歳以下については4月以降にクーポン券が配布となる見通し。

 日高地方は現在、1市6町、御坊保健所、日高医師会などが接種方法等を協議している。ワクチンは承認申請中で、自治体では承認後に速やかに接種可能となるような体制づくりを進めている。具体的にはコンピュータのシステムを改修し、住民に配送するクーポン券の打ち出し準備など。接種方法については各医療機関で個別接種とするのか、公民館などの会場で集団接種するのかはいまのところ決まっておらず、医療関係者らと協議しているという。

 ワクチンはいつ、どれだけの量が入って来るかなど不明な点も多く、実施に向けては課題も多い。接種は無料で受けられる。