ドコモが月額2980円で20GBまでのデータ容量を使え、通話も5分以内ならかけ放題のプランを発表した。筆者もいろんな格安SIMを使ってきたが、この料金はかなり安いと思う。何か条件があったりオプションなどで追加料金があるのではと調べてみたが、特に見当たらない。ショップでなく専用サイトでしか契約できないことや家族割が使えないこと、キャリアメールが使えないことくらい。5分を超える国内通話は30秒ごとに20円の通話料金がかかるが、5分経てば切断されるアプリなどを入れれば一応解決はできる。

 筆者がいま契約している格安SIMはデータ容量6GBで10分かけ放題で約3000円なので、ドコモの新プランは格安SIMと比較しても十分安いと言えるだろう。

 携帯電話料金は日本は海外より高いとされており、菅義偉政権も値下げを重要政策に掲げている。株式会社ICT総研(東京都千代田区)が7月に公表した「2020年スマートフォン料金と通信品質の海外比較に関する調査」によると、日本の20GBプランの平均価格は7135円で7684円の米国、8388円の韓国に比べれば安いが、2322円の仏国や3001円の英国に比べればかなり高く、調査の中では中位の価格帯とされた。

 ドコモの新価格帯が他社にも広がれば、日本は世界の中でも安い部類になる。他社がどこまで追随できるのか心配されるが、容量を気にせず使用できるようになるのはありがたいことで、新型コロナウイルスの影響で増加したオンライン授業やテレワークなどで需要も高まっているだろう。次世代通信規格「5G」と相まって日本のオンラインサービスが一気に加速することに期待したい。(城)