印南町の真妻地区で特産の千両の収穫が始まり、正月用の出荷に向け、刈り取りや選別作業が行われている。

 JA紀州みなべいなみ花き部会千両部副部長の森口詠士さん(66)=印南町皆瀬川=の畑では、25日から刈り取りがスタート。JA出荷は来月7日からで、関西を中心に各市場で15日ごろ実施される千両市に届けられる。真妻の千両は他県産のものに比べ、実と葉の色が濃く、茎が細いのが特徴で、「繊細で美しいコントラスト」と市場で高評価。今年は台風被害がなく、夏の暑さと乾燥はあったものの、地面へのこまめな散水など栽培努力を重ね、実の数、房ともに多く成長。実の色づきもよく、真っ赤な実と美しい葉の上々の仕上がりとなった。同部会では、1250万円を販売目標に掲げている。

 森口さんは「お正月の縁起もので華やかです。水切りしながら気温の低いところに飾れば3カ月ほどもつのでオススメです」と話していた。

写真=森口さんの畑で真っ赤に色づいた千両