脂の乗ったサンマがおいしい季節になってきたが、今年は9月に入っても水揚げが少なく、1匹1000円という高価な値段で売られているところも。庶民の味として親しまれ、十数年前には全国的な豊漁で1匹50円で売っていたようなこともあり、食べまくっていたのが懐かしい。先日もスーパーでサンマを見つけてわりと安かったので買ってみたが、脂が乗っておらず身がパサパサ。恐らく昨年の冷凍ものだろうか、これならなぜか赤いみりん干しの方がおいしい。

 残念な気持ちでいると、数日前から北海道や三陸でのサンマの水揚げの様子がニュースなどで紹介されるようになってきた。こちらのスーパーでもそろそろおいしいサンマが安く買えるかもしれない。サンマと言えば良質のたんぱく質があり、善玉コレステロールを増やしてくれるという、おいしいうえに健康にもよい食べ物で、ビールにもよく合う。

 そんな旬の味覚がどうして昔のように口に入らなくなってきたのだろうか。水産研究・教育機構の資源量調査によると、日本のサンマ水揚げ量は2008年が約35万㌧だったが、減少傾向となり、17年は過去最低の約9万㌧まで激減。18年は十数万㌧にまで回復したが、その後も低水準が続く。原因は個体数の減少や乱獲などが言われているが、はっきりしていない。国際的には乱獲を防ぐため漁獲制限もしているが、このままではサンマが食べられない日が来るのでは!? ならばサンマも近年よく言われる「獲る漁業」から「育てる漁業」への変換が必要か。実は養殖が難しいとされるサンマ。マグロやクエの養殖で有名な近畿大学さまに頑張ってもらうしかないのかもしれない。(吉)