4月21日告示、26日投開票の由良町長選への出馬をうわさされていた町議会議員山名実氏(63)=吹井=が19日、正式に立候補を表明した。公約には若者定住、高齢者支援、産業振興などを挙げた。ほかに町議会議長の馬場博文氏(56)=衣奈=も20日に表明するとしており、議員同士の一騎打ちが濃厚となっている。

 山名氏は同日、御坊市役所で会見を開き、後援会長の山本卓郎氏(63)=江ノ駒=、事務長の湯川克巳氏(63)=日高町志賀=も同席。山名氏は「畑中町長が昨年の12月議会で不出馬を表明して以来、立候補を考えていた。大勢の人に後押しされ、先月中旬に決意を固めた」という。

 公約には▽若い人が集う住みやすい町づくり▽高齢者・子育て世代にやさしい町づくり▽産業振興で豊かな町づくり――の3つのスローガンの下、具体的には新築住宅取得補助、高齢者向け交通手段の助成の検討、一次産業の活性化などを揚げている。現町政に対しては「不満はないが、さらに住みやすいまちづくり施策を考えていきたい」と述べた。

 以前から出馬が有力視されている馬場氏も20日に出馬を表明する意向。2人以外に新人擁立への動きはみられず、議員同士の一騎打ちとなる公算が大きい。議員の辞任に伴う補欠選挙も行われる。立候補予定者説明会は24日午後1時半から役場で開かれる。

 山名氏は和歌山北高校卒業。現在は鉄鋼業の有限会社山名製作所代表取締役。町議会議員には2011年2月に初当選し、現在3期目。町商工会長、町観光協会長も務めている。

写真=左から事務長の湯川氏、山名氏、後援会長の山本氏(御坊市役所記者クラブで)