寒さが緩み始め、そろそろ冬服から春服に変わり始める時期となった。テレビや雑誌などでは「今年のトレンドはこれ」などと特集され、若い女性らの関心を集めている。
その際、よく耳にするのがトレンドカラーだが、実は流行色は2年前に決まっているそうだ。少し調べてみると、日本など16カ国が加盟する世界的組織の国際流行色委員会が配色のポイントなどを提案し、日本流行色協会で正式に流行色が決められるという仕組みだという。「流行」という言葉のイメージから「多くの人が自然と好んで広がった色」と思いがちだが、人為的につくられていることになる。アパレルメーカーでは流行色を参考に商品企画し、各シーズンの商戦に生かす。
トレンドカラーは消費者に「流行に乗り遅れたくない」という気持ちにさせる。こうした人の心理への働きかけは商売を行う上で重要。当地方の梅が他産地よりも高値で取引されるのは、品質もさることながら、「梅は紀州」というネームバリューが全国的に浸透しているからだろう。それは消費者に安心感を与えるとともに、食べる前から「紀州産はおいしい」というイメージがつくられている部分もある。
昔は「中身が良ければ物は売れる」という考えが少なからずあった。しかし、最近はそうでなく、パッケージなどから受ける印象やインパクトの方が重要なのかもしれない。
日高地方では地域の活性化が大きな課題。各団体などでは特産品の開発や観光客の誘致などに力を入れている。活性化につなげる目玉を何にするかという素材の選択が重要となるが、地域の魅力で人の心を刺激する事前のトレンドづくりも大切になるのではなかろうか。(雄)


