国内外で新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、日高地方の宿泊施設や飲食店にも影響が出ている。観光面では道成寺参拝の団体ツアーのキャンセルが相次いでいるほか、全国的なイベント自粛ムードの流れで食事会などが取りやめとなるケースも。政府の感染症対策専門家会議は当面、飲み会などを避けるよう呼びかけており、居酒屋などの飲食店への影響も懸念され、流行が長引けば地域経済にも大きな影響が出そうだ。

 県内では13日、湯浅町の済生会有田病院で初めて感染者を確認。25日現在、感染者数は13人となっており、日高地方でもイベントの中止、延期が相次いでいる。

 日高川町鐘巻の道成寺では有田病院で最初の感染確認後の15日から縁起堂宝仏殿拝観等のツアー客のキャンセルが出始め、25日昼までに約20団体、約500人となった。一方、湯浅町へ行く予定だった団体客が同寺に行き先を変更して立ち寄るケースもあるという。

 影響は寺周辺の飲食店にも。経営者の1人は「新型コロナウイルスの影響で、食事予約の団体が2、3割減った。人ごみを避けようとする傾向が強いためか、地元の人のグループの予約キャンセルもある」という。

 みなべ町埴田の国民宿舎紀州路みなべも、26日までに宿泊予約と宴会予約のキャンセルが10件以上。同町晩稲の南部梅林も県内で感染が拡大するなか、数件の団体客のキャンセルがあった。

 観光客が多く立ち寄る御坊市名田町の水産直販所「はし長」は、「湯浅町の病院で(感染が)発生した当初はお客さんも減ったが、いまは通常の状態に戻りつつある」と影響は一時的。田辺市龍神村の宿泊施設「季楽里龍神」は2件の宿泊キャンセルがあったが、「『人ごみが少なく龍神のような自然豊かな場所は安全』というお客様もおられる。台風によるキャンセルなどと比べると、影響は比較的少ない」と話している。

写真=団体観光客の宝仏殿拝観のキャンセルが相次ぐ道成寺