印南町長選は本紙1面でも掲載している通り、無投票で現職日裏氏が3選を飾った。過去を振り返ると2009年9月から町議会議員となり、1期目途中の12年1月に辞職し、町長選に出馬。当時現職だった玄素彰人氏と、町を二分する激しい一騎打ちの戦いに勝利して初当選した。そのころ議会の保守系議員はいわゆる日裏派と玄素派に分かれていたそうで、よく議案審議や一般質問などで喧々囂々(けんけんごうごう)していたことが、本紙の記事に載っていたことを思い出す。
そのしこりを残したまま、2期目に向けた町長選は新人の故湯川和幸氏と再び町を二分する戦いとなり、見事勝利。住民目線のまちづくり、安心、安全なまちづくりを着実に推進してきた。
一転して今回は、保守系議員全員が日裏氏を支援する姿勢をみせ、かつての〝ライバル〟玄素氏もエール。そんな中、堀口晴生議会議長が事務所開きの際、昨年のラグビーの活躍になぞらえ、「印南町もこれからはワンチームで」と話していたのが印象的。あれだけの選挙をして半ば分裂していた町が、無投票という形で何か一つにまとまったような気がする。日裏氏の謙虚で熱心にまちを思う気持ちや実行力に信任が集まったのは当然だが、考えてみればあの厳しい2度の選挙があったからこそ、日裏氏を奮い立たせてきた面もあるのではないだろうか。
だからこそ、本人もおっしゃっていたが、今回の無投票には格別な重さと責任がある。ワンチームになったときこそ、さらなるまちの発展のチャンス。日裏氏には印南町のかじ取り役として、さらなるチャレンジ精神を持って頑張っていただきたい。(吉)


