南海電気鉄道株式会社(遠北光彦社長)の南紀観光ホールディングス(HD)傘下にあるバス事業会社、御坊市の御坊南海バスと新宮市の熊野交通が合併し、1月1日から「熊野御坊南海バス」として新たにスタートする。

 南海電気鉄道は10月1日、南紀エリアで同社グループが営んでいるバス、船舶・ドライブイン、ホテルの各事業会社を統括する中間持株会社として、南紀観光ホールディングスを発足。観光を軸とした南紀エリア事業の強化・再編の取り組みとして、バス事業会社2社を一つに集約することで、南紀エリアのランドオペレーター機能を強化し、事業のさらなる魅力向上を図る。

 新たな熊野御坊南海バスは乗合バス、定期観光バス、高速バス、貸切バス事業、石油製品販売業を展開。保有車両は97台になる。御坊市薗の御坊南海バスは御坊支社となり、上田裕紀常務が支社長に就任。事業に変更はなく、車両に書かれている「NANKAI」の文字やデザイン、カラーも当面そのまま使われる。

 上田常務は「お客さまにとっては何も変わりません。今後とも変わらぬご愛顧よろしくお願いします」。「合併・社名変更を機に一層のサービス向上、これからも安心して利用していただけるよう安全運行に努めたい」と話している。