先日、切目小学校で演劇鑑賞会が開かれ、東京の民話芸術座による「銀河鉄道の夜」が披露された。銀河鉄道の夜と言えば宮沢賢治の有名な童話作品の一つ。孤独な少年ジョバンニが、友人カムパネルラと銀河鉄道の旅をする物語だが、筆者は恥ずかしながら本を読んだことがなく、内容についてもほとんど知らず、今回取材を通して日本を代表する文学作品に初めて触れる機会をいただいたことに感謝したい。
実はプロの劇団が演じる本格的な演劇を生で鑑賞するのも初めて。役者が舞台で時には喜んだり、時には悲しんだり、その表情や動き、声は迫力かつ繊細であり、作品の持つ素晴らしさが増幅されて心に響いてくるような気がした。特にラストでジョバンニがカムパネルラの死を知りながらも2人の固い友情の絆を再確認する場面では目頭が熱くなり、ついカメラを向けるのも忘れてしまうほどだった。
民話芸術座のことを少しインターネットで調べてみると、「子どもたちにこそ、最も質の高い劇を見せることを最高目標にすべき」をモットーにしており、全国各地で年間600ステージをこなす実績を持つプロ集団。次代を担う子どもたちに「優しさ」「思いやり」「勇気」を伝えるため、活動しているそうだ。
切目小では長年にわたり、この劇団を迎えて鑑賞会を開いている。子どもたちが、こんな素晴らしい文学作品を、レベルの高い劇団による演劇で鑑賞できるのは本当に恵まれていると思う。銀河鉄道の夜では友情が一つのテーマになっていたが、子どもたちはこの演劇できっと大切な何かを感じ取ったはず。心豊かに成長することを願っている。(吉)


