世界的に活躍する尺八奏者の田嶋直士さん(77)=大阪=が19日、日高高校課外活動棟を訪れ、2年に一度の定演を前にした箏曲研究菊明会(菊瓔佐和子会長)を指導した。

 田嶋さんは直簫(じきしょう)流宗家。これまで海外23カ国で演奏し、今年もドイツ、フィンランド、ルーマニア、ハンガリー等で公演。1990年、07年、18年の3度、文化庁芸術祭賞を受賞している。

 菊瓔さんとは長年親交があり、菊明会定演にはいつも特別出演。本番前の指導も近年は恒例となっている。今回は、妻で箏奏者の菊知恵美子さんと「六連星」を演奏。会員とは1曲目の「さくら・グラフ」、最後の「春の海・21」で共演する。

 田嶋さんは「肩の力を抜いて、もっと波のように、風のように自由な気持ちで楽しみながら弾いて。ジャズでスイングするような気持ちで」など指導。会員は何度もメロディーを奏でては、曲の心をつかんでいた。

 菊明会の前には、賛助出演の日高高校箏曲部も指導。「迫力があって楽しくて、とてもいいですよ」などと話していた。

 定演は27日午後1時半から御坊市民文化会館大ホールで開かれる。

写真=田嶋さんが演奏の心を指導