いつになったら想定外という言葉がなくなるのだろう。東日本で甚大な被害を出した台風19号。まだ全容をつかめ切れていないのが現状のようで、死者、行方不明者が日に日に増えているのに胸が痛む。16日現在では福島県や宮城県で死者数が突出している。河川の決壊や越水による水害、土砂災害によるものがほとんど。長野市の千曲川、福島市の阿武隈川流域では「100年に一度の雨量」との見出しも大手新聞に掲載されていた。1000年に一度の大地震、数十年や100年に一度の大雨がここ数年、全国各地で起こっているのが現状だ。
台風接近前から最大限の警戒が呼びかけられてはいたが、実際に避難のタイミングは難しいだろう。地球温暖化による気候変動は日本各地でゲリラ豪雨、線状降水帯など過去に経験したことのない雨を数年前から降らせている。温暖化によって勢力の強い台風が日本を襲うようになることは、10年以上前からよく耳にしていたこと。避難を呼びかけることはもちろん大事だが、根本的に災害に強い対策が求められている。
日高地方では2011年9月の台風12号豪雨で日高川を中心に甚大な被害が出たことは忘れていない。その後、さほどでもない雨でも増水が目立つようになったのは、大量の土砂が川に堆積するなど地形が大きく変化したからだと考えるのが一般的だろう。台風や豪雨はこれからますます強くなることは誰しも予想できる。ダムのキャパも含めて堤防強化の必要性は、今回の災害の教訓の一つ。予算のかかることだが、人の命を守るために急がねばならない。今回日高地方でほとんど被害が出なかったのは、たまたま進路がそれただけなのだから。(片)


