魚食性恐竜スピノサウルス類の化石が、湯浅町の海岸で見つかった。スピノサウルスといえば恐竜の中ではティラノサウルスとどちらが最強かで議論されるほど、恐竜ファンの中では有名だ。特に人気映画の「ジュラシックパーク3」では主人公たちを追い回すとともに、途中で遭遇したティラノサウルスと死闘を繰り広げた後、首をへし折って倒す場面が描かれたことで、さらに人気となった。
湯浅町ではそんなスピノサウルスの歯の化石が見つかった。「湯浅町にスピノサウルスがいるのなら、近くの日高地方の海岸でも生息していたのでは」と思った人、実は筆者もそう思っていたのだが、残念ながら違うようだ。14日に県立自然博物館で開かれた記者発表では地殻変動についての説明もあった。見つかった化石は約1億3000万年前で、当時はまだ日本列島ができていなかった。ユーラシア大陸から分離し、日本列島の元となる島ができ、そこに他の土地も形成されて日本列島となったわけだが、湯浅町周辺はその元となる島の一部とのこと。大陸の一部だったころのその島は東南アジアあたりだったようで、スピノサウルスもそのころに生息していた。ということなので、日高地方で生息していた可能性はかなり低いが、それでも周辺町で有名恐竜が発見されたことはロマンを感じるだろう。
スピノサウルスの化石は日本では3例目、場所では2カ所目で西日本では初めて。全国的に恐竜の化石が見つかったところでは化石発掘イベントを実施するなどで地域活性化につなげている。湯浅町でも同様の取り組みが行われ、県全体にスピノサウルス効果が波及していくことを願いたい。(城)


