田辺市龍神村の龍神観光協会は、宿泊施設や飲食店の玄関先などに燈籠を並べて幻想的にライトアップするイベント「2019平成最後の観燈祭」を17日まで開催中。9日には撮影会や足湯などのイベントもあり、訪れたカメラ愛好家や入浴客が幻想的な眺めを楽しんでいた。

 観光客が比較的少ない冬季に開催し、情緒ある温泉や宿泊施設のイメージアップを図る恒例のイベント。温泉街の旅館などを中心に16施設に燈籠を飾り、薄明るい幻想的な光で通りが照らされている。

 9日には龍神温泉近くの河原に「平成」への感謝と新元号への希望を込めて燈籠約300個を並べたほか、龍神温泉上御殿近くでは足湯のおもてなしも行われた。

 期間中は写真コンテストも実施しており、同日に浴衣姿を着たモデルが登場して撮影会を開催。カメラマニアらが盛んに写真を撮っていた。 

 東京から観光で訪れた会社員の海地隆司さん(58)は「息子が和歌山に転勤になったのを機に、30年ぶりに龍神に来ました。幻想的で、情緒があっていいですね」と眺めを楽しんでいた。カメラ好きという地元の30代男性は「光で演出している雰囲気をカメラに収め、SNSに投稿するつもりです」と、シャッタースピードなどを工夫しながら熱心に撮影していた。

 フォトコンテストは期間中に燈籠を入れて撮影した写真が対象で、締め切りは25日。最優秀賞(1人)に4万円分の宿泊券、優秀賞(2人)には2万円分の宿泊券、ほっと賞(3人)に龍神温泉元湯無料入浴券11枚を贈る。詳しくは観光協会℡0739―78―2222。

写真=燈籠で温泉街をライトアップ