日高川町玄子、浄土宗法性山円通寺の豊嶋英雄住職(64)は、ことしも6日から恒例の寒行を始めた。

 寒行は寒の入りの1月6日(年によっては1月5日)から2月2日までの間、夜間に「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えながら歩く修行。豊嶋住職は、網代笠に墨染の衣、手甲(てっこう)、頭陀袋(ずだぶくろ)を身に着け、伏鉦(ふせがね)を鳴らしながら周辺を歩いており、コースは1回に2、3時間程度、距離にして約15㌔となっている。

 27歳のころ「本来の僧の姿とは」と考えて始め、ことしで38年目。体調がすぐれない日もあったが、一日も休むことなくおととしには1000日を達成した。

 「38年目となりますが、常に初心の気持ちで臨みたい」と話し、気温7度程度と冷え込む中、出発。夜道に念仏の声と鉦の音を響かせ、中津川や千津川方面を歩いた。

写真=夜道を歩く豊嶋住職