和歌山出身のプロデューサー前田和紀さんが手がける和歌山を舞台にした映画の3作目が御坊・日高で撮影されるのをサポートしようと、官民一体となった実行委員会が26日に発足した。映画は各市町に舞台を変えながらストーリーが展開されることになっており、実行委は風光明媚(めいび)な景色や温かい人情が伝わる作品作りを強力に支援。実力派の監督がメガホンを取るだけに、御坊日高の魅力を全国、世界にアピールする絶好の機会となりそうだ。
和歌山市内で撮影され2016年に公開の「ちょき」、ことし秋から上映されている串本町のくじら博物館を舞台にした「ボクはボク、クジラはクジラで泳いでいる。」に続くオール和歌山ロケの3作目で、すべて日高地方で撮影されることになっている。
メガホンを取る外山文治監督は福岡県出身。これまで長編(74分以上)1本、短編3本を海外の映画祭に出品し、老老介護の厳しい現実と夫婦愛を描いた短編「此の岸のこと」がモナコ国際映画祭2011で最高賞の最優秀作品に選ばれるなど5冠を受賞している実力派だ。日高地方が舞台の映画「かけおち(仮称)」は来年夏から撮影、2020年春公開予定。クラスメートだった22歳の男女が演劇を通じて恋に落ち、苦難の人生を生きるために幸福とは何かを知るための旅を続けていく物語となっている。
「観光のきっかけとして映画が非常に有効で、ロケ地が新たな観光名所となり、エキストラやボランティアで多くの人が参加することで世代間交流も生まれる。海外で上映されれば外国人が訪れ経済効果や観光客増につながる」と御坊商議所の阪本仁志副会頭らが発起人となり、企業や団体に呼びかけ、「御坊日高映画プロジェクト実行委員会」の発足が実現した。名誉顧問には二階俊博自民党幹事長と仁坂吉伸県知事、顧問には各市町の首長と日高振興局長が名を連ね、理事は各観光協会、JA、御坊商議所や各町商工会、医療、福祉、報道などさまざまな企業と団体代表の37人で構成。アドバイザーや企画運営委員も選んでいる。
御坊商工会館で開かれた設立総会では委員長に阪本副会頭、副委員長に日高広域観光振興協議会の金崎昭仁会長を選出。阪本委員長は「日高地方を舞台にした映画は夢のような話。1市6町は風光明媚ないいまちで、山、川、海、有名な寺など全国に訴える力がある。映画を通じてイメージアップにつなげ、いい景色、いい人情を世界に発信する一つの起爆剤にしたい」と期待を込め、協力を呼びかけた。今後は映画制作を全面的にサポートしていく。当面は制作費用の一部を支援するため、1100万円を目標額に設定して団体、個人に協賛金への協力を呼びかけていく。一口5000円で個人は4口以上、法人は10口以上でエンドロールに掲載する特典を設けている。問い合わせは御坊商議所内の事務局℡0738―22―1008。


