由良町人権尊重推進委員会(下端弘彦会長)の人権講演会が22日に中央公民館で行われ、町内外から約150人が来場。講師にテレビでおなじみの弁護士・菊地幸夫氏(61)を迎えて「人を許す時が自分を高める時」をテーマに聴いた。

 菊地氏は日々多忙な弁護士の仕事について説明し、離婚裁判の事例を紹介。「たいていの離婚で問題があるのは夫。妻を子ども扱いし、悪いことがあれば妻の責任。妻のことをもう少し尊重してあげていれば離婚はなかったのではないかと思う。外向けにどんな素晴らしいことを言っていようが、すごい仕事をしていようが、一歩家に入って一番身近な人に優しくしてあげられない。そこに問題がある。自分の妻を一人の人間としてきちんと扱うことができるのかどうか、そこで人権感覚が問われる」などと熱弁を振るった。

 参加者は熱心に聴き入り、自分たちの夫婦間の関係を見直す機会となったようだ。

写真=「妻に優しく」と菊地氏