日本政府の国際交流事業「対日理解促進交流プログラム(カケハシ・プロジェクト)」の一環で16日、日系アメリカ人大学生46人が美浜町三尾を訪問した。

 旧三尾小学校に全員が集まると、森下誠史町長がカナダ移民のまちとして知られる三尾の歴史などを紹介したうえで「カケハシ・プロジェクトのご縁で美浜町を訪れてくれたことに感謝します」と歓迎の言葉を述べた。4人の引率者を代表して日系アメリカ人市民同盟の井上デービッド事務局長が「日本文化はとても面白く、和歌山はきれいで大好き」などとあいさつ。映写機を使って三尾の歴史紹介なども行われた。

 地域のガイドは、町の地方創生事業の一つとして育成している小学生から高校生までの「語り部ジュニア」12人が担当し、それぞれカナダミュージアム、カナダ移民の先駆者・工野儀兵衛が描かれた公衆トイレの壁画などを案内。今春の事業スタート後、外国人相手に英語でガイドするのは初めてで、志賀佐和子さん(日高高1年)も「ちょっと緊張しています」と話しながら勉強の成果を披露していた。

 同プロジェクトは日本と北米地域との間で、将来を担う人材を招へい、派遣し、親日・知日派の発掘、育成につなげようと行われている。

写真=公衆トイレ壁画前でガイドする志賀さん(右端)