みなべ町埴田、愛之園保育園(神谷羊子園長)が創立90周年を迎え、24日に同園で記念講演を開かれた。保護者ら約40人が参加。講師は社団法人KAGAYAKIの岩室智子代表理事で、子育てについて語った。岩室さんは3児の母親で自らの育児体験を交えて話し、「幼年期の子どもが安心や安全を感じることで、成長していく土台ができる。親が子どもの個性を尊重し、きちんと向き合うことが大切」と訴えた。

 愛之園保育園は1929年に保育を開始し、ことしで90年を迎えた。運営は社会福祉法人イエス団。

 講演のテーマは「いつでも どこでも しあわせに生きていける子の育み方~自己肯定感を高める方法~」。岩室さんは「幸せは成功とは別。大切なことは、いま自然に笑っていること。瞬間、瞬間が笑っていることで、一生の幸せにつながる」と説明した。子育てについては「最初の子どもの長女の時には自分の考えを子どもに押し付けたことがあったが、それが間違いだと気付いた。人にはそれぞれ個性がある。自分と異なる部分を否定してはいけない」と語った。「『頑張ることはいいことで、怠けるのは悪いこと』というように常に線を引いてしまう二元論を子どもに押し付けるのではなく、『頑張る時もあれば怠けたい時もある』というように、全体的に物事を考えることが大切だ」と強調し、「パーフェクトを求め、悪い部分を見つけて直そうとすると、子どもは自分がどういう人なのか分からなくなってしまう。あるがままの状態でいい」と語った。「安心や安全、愛情などを感じながら育った子どもは、生きていく土台ができている。子どもの気持ちを共感して受け止めてあげることが重要で、子どもと気持ちを通じ合わせるキャッチボールを大切にしてほしい」と訴えた。

写真=子育てを語る岩室さん