11月5日世界津波の日にちなんで、3年目となる高校生サミットがことし、和歌山で開催された。世界津波の日はご存知の通り、1854年11月5日に発生した安政南海地震で、広村(現広川町)で濱口梧陵が多くの住民を救った故事が由来。いわば発祥の地で開催されたことは非常に意義深い。二階俊博自民党幹事長が提唱者で、国連総会で国際デーに制定されたのは2015年12月。翌年には高知県黒潮町で第1回サミット、昨年は沖縄県で第2回が開かれた。わずか3年ながら、「TSUNAMI」は世界共通語として若い世代に受け継がれている。
第1回に続いてことし、サミットを取材した。参加国は黒潮町のときは日本含め30カ国だったが、ことしはさらに増え48カ国の若き津波防災大使たちが集まり、それぞれの国や地域で取り組まれている対策や課題等が報告され、参加者で共有した。サミットを総括する大会宣言は「稲むらの火継承宣言」として、濱口梧陵らの志を継承し、学んだことをそれぞれの国で一人一人が実践していくことを力強く宣言した。全員が全て英語でコミュニケーションを取る姿に、明るい未来が見えた。
大会終了後、議長を務めた2人が記者会見で「48カ国の人々が交流を深め、もし災害が起こってもサミットがきっかけで築いた絆で助け合えると思う」と話していたのが印象的だった。これからを担う若者たちがこれからも交流を続けていけば、世界はもっと身近になる。防災だけでなく、観光や平和にもつながっていくだろう。和歌山発の国際デーがきっかけで、世界が変わっていくかもしれない。いや変わっていくことを大いに期待させてもらった。(片)


