地域鉄道や沿線地域の活性化へ向けて、御坊市の紀州鉄道と和歌山大学経済学部がスクラムを組んで取り組んでいくことになり、両者で「連携・協力に関する覚書」が締結された。具体的なことは今後検討していくが、学生が紀州鉄道や各駅、周辺の観光資源等を調査研究し、課題解決やにぎわい創出へ実践的なアイデアを出していくことになっており、乗客や観光客アップにつながると期待されている。

 紀州鉄道と同大経済学部は昨年度、国土交通省近畿運輸局が行った事業「鉄道・地域活性化プロジェクト」でコラボ。鉄道政策に精通する同大の辻本勝久経済学部教授の「交通まちづくり調査研究ゼミ」の学生が現地で聞き取りなどの調査を行った上で、同大オープンキャンパスで鉄道の魅力を生かしたアイデアを発表した。これをきっかけに、今後も両者が連携し、学生の教育と地域鉄道の活性化へともに取り組んでいこうと覚書を締結することにした。台風21号被害等で多忙だったことから締結式は行わず、去る13日付で互いに書面を郵送し、経済学部の藤永博学部長、紀州鉄道㈱御坊鉄道事業所の佐納雄彦所長がサインした。2020年3月31日までの期間だが、その後も互いに中止等の申し入れがなければ引き続き連携していく。

 今後も辻本教授が協力。どのような取り組みを行うかはこれから両者で話し合っていくが、来年から学生が御坊に来て紀州鉄道社員への聞き取り、沿線や地域の現地調査、観光資源など魅力の発掘など行うことをイメージしている。乗客が減少するという地域鉄道が抱える課題の解消、人を呼び込むことでにぎわい創出、地域全体の活性化にもつながるアイデアが期待されている。

 佐納所長は「どうして乗客を増やすかは我々が抱える大きな課題で、若い学生が教育の一環として真剣に考えてくれるのは非常にありがたい。私たちとは違い、柔軟で斬新なアイデアを出していただけると今後の大きなヒントになる。互いに協力して地域活性化にも貢献していきたい」と話している。