アイドルと聞いて、頭に浮かぶのがAKB48という時点でもうズレているのかもしれない。「老い」といってしまえば身も蓋もないが、もう何年も前から、人気のアイドルや若手俳優の顔がまったく覚えられない。

 50近くにもなれば、テレビを見ながら同じようにお嘆きの貴兄も多いだろう。かわいく、イケメンのメンバーはもちろん、欅坂や乃木坂、Kis―My―Ft2、Hay! Say! JUMPなどユニット自体がまるで区別がつかず、正直、どの子もみんな同じ顔に見えてしまう。

 とはいいながらも、さすがに安室奈美恵は顔と名前が一致する。沖縄出身の歌手の先駆けで、15歳のデビューから25周年を迎えた昨年、1年後の引退を発表。いよいよきょう16日をもって、すべてのステージから身を引く。

 下世話な話、ネットでは引退発表からこれまで、ドームツアーやCD、DVD販売などいわゆる「引退ビジネス」で稼いだ金額が話題となっている。実際、10代、20代前半は「名前は知ってるけど…」という子も少なくないが、いずれにしろ、最後にこれほど話題となるのは、人気も実力も衰えてはいなかったということか。

 つい先日、ジャニーズのタッキー&翼が解散を発表した。次から次へと勢いのある後輩たちがデビューし、スター街道を駆け上がっていくなか、タッキーは事務所のタレント育成や舞台制作の裏方に回り、今井は当面、持病の治療に専念するという。

 事件やスキャンダルも多い芸能界。引退の理由、スタイルはさまざまだが、タッキー&翼のそれぞれが次に進む道、目標を示しての引き際はファンにとってもそうでない人にとっても、久々に気持ちがよかったのでは。(静)