北海道の胆振地方で発生した震度7を観測した地震。8日現在、死者18人、行方不明者22人という甚大な被害が出た。同時多発的に山の斜面が大きく崩れた映像、両親らの無事を信じて土砂の撤去作業を見守る家族の姿に胸が締め付けられる思い。震源から離れた札幌市での大規模な液状化現象など、過去にさまざまな災害を経験してもなお、「こんなことが起こるのか」と驚かされることばかり。停電も一時295万戸に及んだ。市役所では早々と携帯電話の充電コーナーを開設、あっという間に600人が列を作った。携帯は貴重な情報源だ。
日高地方では4日の台風21号の直撃から丸3日経った7日に多くの地域で停電が復旧したが、8日もいまだ続いている地域が多くある。筆者も2日半、電気のない生活を送った。不便さは筆者がいうまでもなく多くの人が経験したし、何を準備しておかなければならないか分かったのは一つの収穫。必要なものは各家庭によっても違う、いら立ちの募る日々ではあったが、その中で貴重な経験だったといえる何かを得る停電でもあったと思いたい。
それにしてもこれほど長期の停電は、災害のときのいつもながらの「想定外」。携帯電話も固定電話も通じない世帯もたくさんあった。救急車を要請する事案が発生したらどうするのか。不通地域に衛星電話を配備する体制が必要ではないか。北海道のように携帯電話を充電できるサービスも今後取り入れるべき。電気事業者、行政、一般住民、それぞれが今回の停電を教訓に、どんな準備ができるか検証しなければならない。復旧してほっと一息つきたい人も多いだろうが、台風シーズンはまだこれからだ。(片)


