「おまえ うまそうだな」などの作品で知られる絵本作家みやにしたつやさんは、海外でも講演活動を展開中。国内は全ての都道府県で講演をしたことがあるそうだ。今月17日に御坊市中央公民館で行われた読み聞かせライブ「ほんとうに大切なものは絵本の中にある」では、その辺りのことも紹介されていた。
数々の講演の中で悔いが残っていることもあるという、みやにしさん。それは一生懸命にやらなかったときだという。一生懸命にやったか、やらなかったか。プロであれば来場者に気づかれることもないと思うが、それでも後悔している。来場者から批判されたわけではなく、全力を尽くさなかった自分に腹が立っているのだと感じられた。この日の講演では「一生懸命やらないと損をする人がいます。それは自分です」と当時の思いを語り、一生懸命にやったときには「本当に疲れるけど、『絵本おもしろかった』っていってもらって本当によかった」と爽快感を話していた。
「一生懸命」は、どうして大切か。怠けるのはなぜよくないのか。ともに、周囲に〝伝染〟するからだと思う。例えば子ども。子どもは大人を見て育つ。みやにしさんいわく「大人を見てあんなふうになりたいと思う」。自分の子どもが怠惰な自分のように成長したら、どうだろうか。「損をするのは自分」、つまり気持ちの面だけでなく、自分が怠ければ将来の自分に影響してくるということも伝えたかったのではないだろうか。
周囲にはサボることしか考えていないと思える人もたくさんいる。サボりに流されることなく、自分は一生懸命にやろう。子どもたちを一生懸命に楽しませる絵本作家に接し、あらためて一生懸命の大切さが分かった。 (賀)

