印南町印南原、専福寺の清水正宣住職(82)が月3回更新しているテレホン法話「こころの電話」が、3月下旬で第1000回を迎えた。心の悩みが多い時代に何か発信したいと、1990年7月にスタートさせ、これまで27年9カ月余りの間の再生回数は10万回以上。「一人でも聞いてくださる方がいる限り、これからも続けていきたい」と話している。
 苦しんでいる人の心の支えになり、悩みが解決するきっかけになればとの思いで始めた取り組み。浄土真宗本願寺派の布教使として活動するなか、第1回の「山羊の見舞い」から毎月1日、10日、20日に更新している。1回約3分で、体験や事例を交え、その背景にある仏の教え、慈悲について分かりやすく解説。毎回カセットテープに吹き込み、3月20日分で「こころの電話第1000回」が流された。
 1回約10日間の平均再生回数は100回前後。1日約10回、これまで延べ10万人以上が利用している。布教使として全国を回るなかでPR。各地で反響があり、このほど、愛知県の80代女性からは「たびたび悩みや苦しみを抱えたとき『こころの電話』を聞いて癒やされました。1000回おめでとうございます」というはがきも届いた。
 1000回でやめようとも思ったが、指導する書道クラブ「清風会」のメンバーらの励ましもあり、続行を決意。4月20日から最新となる第1003回「嬉しいこと...」に切り替えており、「こんなにも続くとは夢にも思っていませんでした。これまでは阿弥陀経でしたが、これからは歎異抄(たんにしょう)を中心に、仏様の教えを伝えていきたい」と話している。
 テレホン法話の番号は℡0738―44―0874。24時間いつでも聞くことができる。