世界約80カ国を一人旅してきた阪本美菜子さん(30)=御坊市薗=が19日、御坊日高博覧会(おんぱく)実行委員会の研修会で「世界から見た御坊日高の魅力」をテーマに初めて講演した。アジア、ヨーロッパ、アフリカを中心に3年間旅を続けたバックパッカーは「日本や和歌山は世界でも有名。PRには情報が命」と、インバウンド(外国人観光客)受け入れを考えているおんぱくメンバーにアドバイスした。
阪本さんは大学卒業後5年間は東京で働きながら趣味の海外旅行を楽しんでいたが、「行きたい国が多すぎて、どうしても長旅がしたい」と会社を辞めて2014年4月に日本を出国。ことし4月に帰国するまで丸3年間、アジアから中央アジア、ヨーロッパ、アフリカなどの約60カ国・地域を訪ね歩いてきたユニークな経歴を持つ。
移動手段はバス、貨物列車の荷台、自転車、徒歩、ヒッチハイク、宿泊は安宿のドミトリーやテントを購入して野外泊。大半は旅の途中で知り合ったり、一般家庭を飛び込みで訪ねてホームステイしてきたことなど、現地に溶け込んだ旅を映写機を使って説明した。とくに印象に残った中央アジアのタジキスタンと、アフリカ南部ナミビアで訪ねたヒンバ族の村でホームステイした旅を紹介。世界一美しい民族といわれるヒンバ族はやはり美意識が高く、赤土とバターを混ぜたもので髪の毛をおしゃれに固めたり、かわいいアクセサリーを身に着けている姿を写真で見せ、「多種多様な価値観、文化の違いがあり、育った環境や教育、宗教によって人は変わると強く思った。同時に、人間の根本は同じだということも分かった。ヒンバ族の女の子たちが集まっておしゃべりしている姿を見ると、日本の女子高生と変わらないなと思った」と住む世界や考え方の違う人々の日常を見て感じた率直な思いを話した。「私がしてきたことは誰でもやろうと思えばできること。あしたやればいいではなく、いまのチャンスを逃さない方がいい」と行動力の大事さも強調した。
地域の魅力については「発展途上の国に対する日本の支援はかなり行き届いており、日本の知名度の高さに誇りを感じた。観光面では和歌山の高野山が外国の有名サイト『ロンリープラネット』で紹介されてすごく人気で、和歌山へ行ったことのある外国人とたくさん出会った」と紹介。ポーランドの友人が御坊へ遊びに来たとき、稲刈り後の「なるかけ」に魅力を感じたり、禅寺での座禅体験に感激したことも話し、「テーマパークではなく、田舎の生活が魅力だったりする。とにかく大事なのは情報。移動手段や宿泊の情報がなければ外国人は来ない。うまくPRすることが地域活性化の第一歩ではないでしょうか」と訴えた。

