11月3日は文化の日。明治天皇の誕生日であり、明治期には天長節、その後は明治節と呼ばれた。戦後この日に日本国憲法が公布され、文化の日として祝日になった◆成り立ちはさておき、「文化」という言葉は幅広い意味を持ち正体をつかみにくい。本来の意味を調べようとインターネットで検索していると、ウィキペディアに「こどもの文化」という項目があった。日本と世界の遊びが200近くも列挙されていて、時間を忘れて読みふけってしまった。ゴムとび、靴かくし、ケンケンパなどなど、筆者が何十年か前にやった覚えのある遊びの名も数多くみられる◆本にかじりついてばかりで外で遊ぶのはあまり得意ではなかったが、それでも「探偵」の組と「盗人」の組に分かれて大規模な鬼ごっこをする「探偵ごっこ」、ボールを高く蹴り上げて落ちてくるのをみんなで追いかけ、ワンバウンドで拾った子がまた高く蹴り上げる「ワンバンとり」などやった記憶があり、楽しかったのを覚えている。青い空を見上げてボールを目で追うのは気持ちがよかった。大人の監督などなしに、風に吹かれ日を浴びて無心に土の上を走り回ったあの経験は、やはり思い出すと心を温かくしてくれる。ゲーム機など、まだ誰の家にもない時代だった◆平安時代は400年、江戸時代は260年、続いた。近現代はというと、明治維新からおよそ150年、戦後70年余りですさまじいまでの変化。生活様式や子どもの遊びの変化の速度には、空恐ろしくなるほどだ◆物事の自然な移り変わりを止めることは誰にもできない。ただ、変わる方向をしっかりと見ているだけだが、過去を見て、現在を見て、そしてそれを忘れずに先行きを望めば、それが何か役に立つかもしれない。 (里)

