田辺市龍神村の宿泊関係者らがホタルの乱舞を復活させ、9日に同村小家地内で第1回「龍神村ホタル祭り」が催された。日高川支流の寒川近くにある養殖池の周辺では再び幻想的な光が飛び交い、感動の声があちこちから聞かれた。龍神お宿の会の切林英治会長(56)は「苦労した甲斐があった。できれば来年もイベントを続けていきたい」と喜んだ。
平成23年の紀伊半島水害で河川が大きな被害を受け、ホタルがほとんど見られなくなった。以後、村内の宿泊客から「ホタルはないの?」という声が聞かれ、4年前から龍神村の宿泊業者で組織する「龍神お宿の会」が人工の養殖池を設置するなど復活に向けて取り組みを開始。昨年ごろから成果がみられ始めたという。
今回のホタル祭りは、龍神お宿の会、龍神観光協会、龍神村商工会の青年部と女性部、小家区、Iターンの芸術家らが住むアトリエの家などで「ホタルとともに光かがやく龍神村づくり事業実行委員会」を結成して実施。夕闇迫る午後7時半ごろから、養殖池周辺ではきれいな淡い緑色の光が飛び始めた。約50匹のゲンジボタルが乱舞。訪れた住民らからは「久しぶりの幻想的な眺め。感動した」などの声が上がった。日高町荊木の浦辺真由美さん(32)は「とてもきれい」と見とれ、龍神村安井の深瀬元和さん(42)は「最近はあんまり見なかったけど、こんなにたくさんのホタルが飛んでいるとは驚いた」と話していた。
近くの「がまの湯田舎宿川口」では田辺市の無形文化財に指定されている小家太鼓が披露。獅子舞と屋台が登場してイベントに花を添えた。しいたけバーガー、やきとり、ビールなど飲食ブースも並び、親子連れらでにぎわった。最後は蛍光テープを張った袋で包んだ餅を投げる餅まきが行われ、歓声を上げながら奪い合いを楽しんだ。ホタルは今月15日ごろまで楽しめそう。詳しい問い合わせは「ホタルとともにかがやく龍神村事業実行委員会」℡0739-77-0344。

