近畿総合通信局、由良町、NTT未来ねっと研究所が、4日に同町畑地内のゆらこども園で最新の通信装置「ICTユニット」を活用した災害時における情報伝達の実証実験を行い、3者の関係者や県内外自治体の職員ら約40人が参加、見学した。
 ICTユニットは、無線LAN(Wi-Fi)と衛星回線の組み合わせで、携帯電話での音声通話やメールが利用できる装置。持ち運び可能な大きさで、災害時に地上回線の通信ネットワークが断絶されても、持ち込めば迅速に通信ネットワークが構築できると期待。今回、自治体での本格的な実証実験は近畿圏内で初の試みとなった。
 由良町では地震の津波で沿岸部にある庁舎が水没する恐れがあるため、内陸部のゆらこども園内に災害対策本部を設置したと想定。同本部と別の場所に仮設された同通信局防災対策室や避難所と相互に音声通話ができるかどうかをはじめ、職員へのメール一斉送信、オンプレミスGIS(地理空間情報技術)を活用した被害情報収集、避難者情報の収集・集約が可能かどうかを確認した。音声通話については、衛星回線を利用しているため、接続までが遅く、メール一斉送信では着信まで約5分かかったが、参加者はもしもの場合に有効な情報伝達手段となることを実感していた。