3月に行われる野球の世界一決定戦、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表「侍ジャパン」の追加メンバー8人が24日に発表され、美浜町出身の岡田俊哉投手(25)=中日ドラゴンズ=が見事選出された。岡田投手は平成21年のドラフトで1位指名を受け、レギュラーシーズンでは入団4年目からリリーフで大活躍。昨年11月には初招集の侍ジャパンで好投を見せており、大一番でも貴重な中継ぎ左腕として期待されている。
 2大会ぶり3回目の優勝を目指す侍ジャパン。この日は小久保裕紀監督が都内のホテルで記者会見し、すでに発表していた19人以外の追加メンバー8人を明らかにした。岡田投手は菅野智之選手(27)=巨人=、大谷翔平選手(22)=日本ハム=、藤浪晋太郎選手(22)=阪神=らそうそうたる顔ぶれの投手陣13人に名を連ねた。背番号は「34」。
 179㌢・65㌔、左投げ左打ち。高校時代は智弁和歌山高のエースとして甲子園を沸かせ、中日ドラゴンズ入団4年目から頭角を現した。切れのいい速球とスライダーなどを武器に通算211試合、281回3分の2に登板。13勝14敗3セーブ、防御率3・04の成績を残している。7年目の昨年は11月10日の侍ジャパン強化試合、対メキシコ第1戦で日本代表デビュー。9回1死満塁のピンチを遊ゴロ併殺に仕留めた。同12日の対オランダ第1戦では無死一、二塁から攻撃が始まるタイブレークの延長10回に起用され、1イニングを無安打無失点の快投。チームのサヨナラ勝ちで初白星を手にし、小久保監督ら首脳陣の信頼を得た。
 岡田投手は球団のホームページで「強化試合を経験させてもらったのですが、本戦では自分の実力とかでは可能性が低いかなと思っていたので驚きばかりです」「ドラゴンズではあまり目立った活躍ができていないので、WBCでしっかり目立って帰ってきたいと思います。日本代表として恥じないように頑張ってきたいと思います」などと侍ジャパン入りのコメントを発表。中学生時代、岡田投手が所属していた和歌山日高ボーイズ/マリナーズの前田忠紀代表(63)も「世界大会出場おめでとう。和歌山出身の小久保監督の期待に応え、世界一を勝ち取ってほしい」とエールを送っている。
 侍ジャパンは2月23日から26日まで宮崎県で強化合宿を行い、壮行試合や強化試合を経て3月のWBC(1次ラウンド=7~11日、2次ラウンド=12~16日、決勝トーナメント=20~22日)で世界一に挑む。