車1台で全国の病院や福祉施設を回っている音楽活動家で、シンガーソングライターの松尾貴臣さん(37)=千葉市=が20日、日高地方を訪れ、老人福祉施設で「ホスピタルライブ」を開いた。歌の力で日本を元気にしようと9年前から都道府県ツアーを開催。お年寄りらを前に歌声を響かせ、生の音楽演奏という非日常のハッピーを届けた。
 松尾さんは長崎市生まれ。千葉大学大学院在学中にCDデビューし、平成19年から自身のキャラバンカーで全国ツアーを開催。年間300本以上のライブを行い、地道に販路を開拓しながら「全国唄覇(しょうは)」を達成した。翌20年にマネージメント会社を設立し、本業の傍ら音楽を通じた社会貢献活動として、全国の病院や福祉施設で「ホスピタルライブ」を展開。これまでの公演回数は2000回を超えている。
 日高地方へは昨年の夏以来2度目。御坊市の日高博愛園デイサービスホールでは利用者ら約100人を前に、はかま姿でギターを持って登場した。ライブは中島みゆきの「糸」で始まり、続いてオリジナルの応援ソング「ちばりよー」を熱唱。沖縄の方言で「頑張れ」という意味のタイトル通り、聴く人を激励する歌詞を伸びやかな歌声に乗せた。唱歌「ふるさと」のあと、自身の「へんぺいそく」「喜びの歌」を披露。アンコールで美空ひばりの「川の流れのように」をうたい、「また会いましょう」と爽やかに笑顔を見せた。利用者らも手拍子を打ち、1曲1曲に大きな拍手。終始にこやかな表情で、年末の楽しいひとときを過ごした。
 この日は博愛園のほか、御坊市のケアビレッジ御坊、印南町のカルフール・ド・ルポ印南を訪問。「生の音楽を届けることで非日常を感じてもらいたいと思っています。これからも頑張ります」と話し、21日は和歌山市内の施設を訪れた。