本年度の調理業務功労の厚生労働大臣表彰に県内から3人が決まり、日高地方からは御坊市湯川町財部で「酒房あけ美」を経営する古久保明美さん(69)が受賞した。昭和53年から市内で飲食店を営み、調理師としてこれまで35年にわたり調理技術の向上に努めるとともに、食品衛生関係でも長年、同業者への食中毒予防指導、小学生らへの手洗い指導などに積極的に協力している。
 古久保さんは昭和51年から53年まで御坊市湯川町財部にあったスナックに勤めたあと、53年10月から市内薗の日高病院北側の通りにあった関西電力御坊営業所近くに「酒房あけ美」をオープン。3年後には調理師免許を取得し、一時、湯川町小松原に店を移転後、8年ほど前に財部の紀南電設㈱南側の現在地(自宅)に移った。
 1人で切り盛りする店はアットホームな雰囲気が人気の居酒屋で、古久保さんは常連客から「お母ちゃん」と親しまれ、料理は肉や魚をはじめ、各種鍋、季節の山菜など日替わりのおばんざい(家庭料理)の一品を提供。「私は両親が龍神村の出身なので、子どものころから家でよく食べたごんぱち(いたどり)やぜんまいの煮物が得意かな。甘口、辛口...常連のお客さんにはその人の口に合うものをと考えながら仕事をしています」という。
 長年、日高調理師会や日高食品衛生協会の役員を務め、日本食品衛生協会の手洗いマイスターや日本調理師会の食育指導員の資格も取得。小学校や保育園での手洗い教室に講師として出向き、同じ飲食業の店を巡回する衛生管理指導等の活動にも協力しており、過去には県調理師会長表彰、県環境生活部長表彰、日本調理師会長表彰などを受賞している。
 今回の大臣賞受賞について、「お客様をはじめ、ご指導くださった調理師会や食品衛生協会、御坊保健所の皆さまのおかげであり、同業の若い人たちにも力を貸していただいていることに感謝しています。これからも経験を生かし、飲食業界の発展、食中毒等の予防に貢献できればと思っています」と話している。