米国大統領選はいよいよ8日、本選挙の投開票が行われる。報道では民主党のクリントン氏が世論調査でリード、共和党のトランプ氏はクリントン氏のメールアドレス問題を攻めて猛烈に追い上げているという。
トランプ氏は女性を蔑視、黒人やイスラム教徒を差別する自身の暴言が反感を買い、クリントン氏も企業からの多額の献金、1回数千万円の講演料、元大統領の夫の慈善団体に絡む巨額の私的収入など疑惑が次々と噴出している。
テレビ討論は泥仕合に終始し、この「史上最低の嫌われ者対決」は日本のメディアも連日取り上げ、日高地方でも話題だが、日本にとってはどちらが勝っても先行きは暗い。与野党の攻防が大詰めのTPPも、言い出しっぺの米国の大統領候補はどちらも反対(どないやねん)。
米国の外交を振り返ると、孤立主義とその転換、第二次大戦参戦後は積極的に他国に介入し、ソ連崩壊後は覇権主義をあらわにし、同時テロ後は単独行動に走り、現在はオバマ大統領の協調路線が世界の混迷を招いている。由来、ご都合主義の国には違いない。
日本は中国、北朝鮮の武力の脅威にさらされ、日米同盟の強化が求められるが、大統領選の結果は日本の安全保障政策を大きく左右する。もしトランプ氏が勝利すれば、日本は確実に脅威が増す東アジアの中で、核武装も含め、米軍抜きの自立した防衛を真剣に考えなければならなくなる。
相次ぐテロ、AIIBへの加入やフィリピンのドゥテルテ大統領発言にみる同盟国の離反など、オバマ政権下で米国の弱体化は鮮明。新大統領はつけあがる中国に対抗するか、しないか、できないか。和歌山の知事選や市長選以上に、市民生活への影響は大きい。(静)

