民間災害ボランティア、紀州梅の郷救助隊(尾崎剛通隊長)は三重県桑名市で行われた「伊勢湾台風のつどい」に参加し、災害で亡くなった犠牲者の冥福を祈った。来場者には茶がゆや梅おにぎりも提供した。尾崎隊長は「災害の記憶を風化させず、若者たちに語り継ぐことが大事だと再認識した」と話した。
 伊勢湾台風は昭和34年9月26日に潮岬付近に上陸。東海地方を中心に大きな被害が出て、死者・行方不明者は約5000人、流出・全半壊家屋約16万戸となった。桑名市でも甚大な被害を被った。「つどい」は平成26年、台風被害から55年目を機に桑名市のボランティア団体「あかりプロジェクト桑名」が発起人となって始まった。紀州梅の郷救助隊は毎年参加している神戸市の「阪神淡路大震災1・17のつどい」を通じて「あかりプロジェクト桑名」と交流が深まり、初回からつどいに参加している。
 今回は隊員ら4人が訪れ、7升の米を炊いて梅おにぎり250個分を作った。茶がゆも300食分炊き出して配った。来場者からは「ことしも梅のおにぎり楽しみにしていました」「来年もまた来てね」などという声も聞かれた。つどいでは遺族ら約300人が集まり、桑名市長らがあいさつ。会場では竹筒の灯籠に灯をともし、犠牲者に黙祷をささげて冥福を祈った。尾崎隊長は「あかりプロジェクト桑名では、伊勢湾台風の経験を風化させないよう子どもたちに伝えていく活動なども行っている。こうした取り組みが、発生し得る災害から地域を守る力になる」と話していた。